Vol.309 2020.8.11

音楽・美術の旅 メールニュース
 
Column

さて、この夏をどう過ごすか? その3

イタリア到着後は決まって2週間の自主隔離期間を過ごさなければならない。東京に到着して2週間、その後、鹿児島での2週間、合わせると6週間の軟禁とは言わぬまでも周囲とを遮断された生活を強いられたことになるわけである。もちろん人生はじめての経験である。たしかに早急な回復がなくなってしまった自分の仕事のこと含め、考えることは山ほどあり考える時間も十分あった。体力や持久力がないわけではないが考えることばかりに偏ってしてしまうとやはり煮詰まってくる。人はやはり人と交わりながら太陽のもと光合成しなければ萎れてしまう。たとえば身をもって感じたこととして、悪さして自ら懲役に科せられるような愚かなことは決してすまいと予め悟ることのできるいわば貴重な時間でもあった。

ミラノの自宅にいて、しかし乾いた青空はいつもそこにあった。ちょうど雨季の日本より戻ったばかりだったこともあり、外出せずとも気持ちは晴れ晴れと空を見上げる毎日。窓から窓へと流れる風がなんとも心地がよい。そうこうしているあっという間に2週間を過ごしている。

動けるようになった初日、真っ先に向かったのはミラノとヴェネツィアの真ん中にある湖、ガルダ湖である。水が恋しく、本場イタメシに飢えていたので愛してやまないシルミオーネに白羽の矢を立てたのである。いまだ感染を完全には抑えきれてはいないイタリアのバカンス地がどのように再生を図っているか見ることも楽しみのひとつであった。

車で向かう一泊二日のプチ旅はまずランチからはじまっている。 この悦楽の半島には25年前からの馴染みがあり、大げさに言えば目を瞑って歩いても目的地にたどり着けるほど勝手知った町。ホテルはここ、アペリティフはここ、レストランはここというように。味の劣化を感じればすぐさまインフォメーションして別の店へ流れる。それの繰り返しであろうか。夏のバカンスの期は欧州全土より太陽と碧色を求めて人々が押し寄せるのでとかく要注意。ホテルやレストランなど前もっての予約が必要となる。

波に揺れる光がパラソルの中に反射して空からの陽光と交わる。多少眩しくはあるがなんとも気持ちのよい止まり木がここにある。いつもよりテーブルの間隔には気を配り、スタッフの衛生管理も怠らない。客の着席まではマスク着用を徹底させるあたりかなり安心できる。丁寧に消毒されたメニューが運ばれてくる。マスク越しではありながらイタリア人特有の弾むようなもてなしがこれからの素敵な時間を予感させる。

堂満尚樹(音楽ライター)

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第7回目は、イタリアでの「ブーイング」体験談をお届けします。

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